アラサーニートの雑記帖

アラサーニートが感じたことや日々の出来事などを綴る雑記ブログです。

【アニメ】『クズの本懐』を見ました

ちょっと前に本屋さんで気になっていた漫画があって、それが『クズの本懐』という漫画でした。

表紙の絵が綺麗だったのと、販促用の1話だけ読める小冊子を立ち読みしたところ続きが気になる展開だったので、それ以来ずっと気になっていました。

しかし、結局その漫画は購入することなくいたのですが、先日アニメ版をAmazonプライムで発見しました。

これは見るしかない!ということで全話視聴完了したので、レビューを書いていきたいと思います。

 

クズの本懐(2017年 / 全12話)

横槍メンゴさんの同名漫画のアニメ化作品。

フジテレビの深夜アニメ放送枠「ノイタミナ」にて全12話が放送されました。

絶対に叶わない片思いの代替として嘘の恋人関係を結んだ花火と麦を中心に、恋愛や友情、自分の価値など登場人物の心情を深く描いています。

同時期にテレビドラマも放送され、原作・アニメ・ドラマの全てが同時期に完結する珍しいメディア展開を見せた作品です。

 

あらすじ

高校生の安楽岡花火は、幼い頃から交流があり、今は花火の高校で国語教師をしている鐘井鳴海にずっと恋をしている。

しかし、最近花火は鳴海が別の人に恋をしてしまったことに気付いた。鳴海の恋の相手は同じ高校の音楽教師である皆川茜だ。

茜は美人で清楚な雰囲気を持ち、生徒たちからの人気も高い。

茜に敵対心を抱く花火だが、そんな茜に恋する視線を向けている人物に気付く。視線の主は同学年の粟屋麦だった。

互いの叶わないであろう恋心を打ち明けあい、距離が縮まる二人。

ある日、お互いの寂しさを触れ合うことで埋められることに気付いた二人は、互いを嘘の恋人同士とする契約を結ぶ。

 

感想

一言で言うと、とても面白かったです。

まず、絵柄が可愛くて綺麗なのと、声優さんたちの演技が素晴らしくて、自然と見入ってしまいました。

はじめ青春っぽく見せつつも、実は気持ちの奥のドロドロまで見せ尽くそうとするストーリーと演出がどんどん先を見たい気持ちにさせます。

そして、なんと言ってもそれぞれのキャラクターの描写が素晴らしかったです。

主要人物たちそれぞれがどこかに冷静さを飼っていて、それを存分にさらけ出してくれるので、見ていてあーわかる、あーわかる、と自分の心にも刺さってくるものがあります。ただ一人、鳴海だけは本当にピュアピュアした人物のように描かれていました。

なかなか救われない関係ばかりでヤキモキしたり、こいつはまたこんなことして、とキャラクターに嫌悪感を抱いたりもするのですが、最終話を見た後は、なんか皆好きだわってなれたので、良い作品だったと思います。

 

※ここからは作品の核心部分、ネタバレを含みます。ご注意ください。

 

瞳の宇宙に魅了される

キャラクターたちがみんな可愛くて、映像全体としても書店で見た原作漫画の雰囲気にかなり寄せられている印象でした。

特にヒロインの花火ちゃんは声の雰囲気なども好きで、めっちゃ可愛かったです。

普段アニメなどの作画はそんなに気にしないのですが、この作品では瞳の色がとても綺麗だなと思って、キャラの顔がアップになる時は結構じっと見ていました。

複数の色が乗せてあって、深みがあって、なんか宇宙みたいな感じなんですよね。

調べてみると、原作漫画のカラー絵も瞳の複雑な色合いが素敵なので、原作リスペクトが効いた作品だなと思いました。

女性キャラクターはタイプの異なる美女たち、男性キャラクターは基本的に綺麗系の塩顔イケメンたちといった印象で、私の好みにハマっていたので眼福な作品でした。

 

花火と麦の関係

片思いの代替に嘘の恋人関係を結ぶ二人ですが、見ていると、YOU達そのまま付き合っちゃいなよ!って思える感じでお似合いです。

美男美女ですし、お互いに居心地が良いのだろうとわかるからです。

二人はお互いが似たもの同士だと思っているように感じますが、実際は花火の方が麦より純粋だったように見えました。

麦は中学時代から先輩と割り切った関係を持っちゃうような男で、ずっと自分に好意をぶつけてくれているモカという存在もいます。

女性関係自体には免疫があり、場の空気をある程度コントロールする方法だって知っています。

対して花火は、処女でひたすらお兄ちゃん(鳴海)に片思いをし続けて、告白されることはたくさんあっても、相手の気持ちを鑑みることもありませんでした。

冷静な思考の持ち主ですが、気持ちの揺れに弱いです。

そんな二人の契約は結局ずっと花火の方が依存が強いままだったのかなと感じました。

もともと身体を使って寂しさを埋めあう契約なのですから、麦はその気になれば他の女性を選択肢にすることができるという心の余裕があったように見えました。(実際中学時代の先輩やモカとも色々あったりする。)

花火はずっとお兄ちゃんだけが全てで、しかもそのお兄ちゃんが振り向いてくれる確率はほぼゼロで、そうすると、そこで頼りは麦だけになってしまいます。

結局花火は、麦に対して恋愛感情のようなものを抱き始めていたように感じました。しかし、麦は花火に対して強い親しみや友情、執着は感じていたとしても、恋愛感情までは抱かなかったのではないでしょうか。

対等のようで実は対等じゃない二人の間の微妙な温度差が、物語のスパイスになっているように思います。

 

それぞれの成長と変化

花火や麦、そして茜といった中心人物だけでなく、花火の親友えっちゃん、そして麦を追いかけるモカなどのサブキャラクター達も合わせて、物語中で心情をしっかり描いてくれているので、それぞれの人物がそれぞれの出来事を経て、どんな風に変化していくのかを割と細かに見ることができます。

そういう意味ではとても親切な作りの作品と言えます。

ただ、ラストにかけて、麦の描写(出番自体も心情描写も)がどんどん少なくなっていくので、麦と花火の決断で、麦が新しく歩み出そうとし始めていることはわかるのですが、心境が吐露されていたそれまでと違って、視聴者はその心情や変化を想像するしかない状態になっています。

恐らく製作者の意図的な演出で、そのこと自体に意味があると思うのですが、うまく掴み切れていない感じがします。花火と麦の心の繋がっていたある一部の回路が切れた、二人が互いに依存したりするのではなく、個々に歩みだした、ということの強調なのでしょうか。

 

鳴海(お兄ちゃん)の特殊性

前段で心情描写が細かく、親切な作りの作品と述べましたが、一人だけ例外がいました。

花火の思い人である鳴海(お兄ちゃん)です。

彼はひたすらに優しく良い人で、彼だけは作中で特に大きな心情の変化が描かれませんでした。

思いを寄せる茜にまっすぐに気持ちをぶつけ、彼女が男好きの性悪女だと知ってもその気持ちは揺らがず、それどころか、男遊びを辞める必要はないとまで言い切ります。

恋は盲目なのか、はたまた何か考えてのことなのか。

そもそも茜を好きになったきっかけは、茜に亡くなった母親の面影を見たから、ということのようなのですが、それ以上の説明はなく、あとはひたすらに茜が好きだという描写があるばかりです。

そもそも、母に似ているという以外にどういった部分で鳴海が茜を好きなのかがわからないので、本性を知ってなお好きだと言い続ける鳴海の心情を理解するのは相当に難しい気がします。

あれだけいろんな人物が心の中を曝け出しまくる中で、全くと言っていいほど触れられなかった鳴海の心の奥と、作者の意図が気になってしまいます。

単に脇役というだけなのだろうか・・・。

 

茜さんというファム・ファタールのための物語

この作品の主人公は花火と麦の二人なのですが、実際には全ては茜を中心に回っていたように感じます。

茜さん、クソビ○チなんですよ。本人が作中でそう言っちゃうくらい。

途中までは、なんだこの女って思ってイライラさせられっぱなしなんですけど、最後の方はなんか可愛く見えてきちゃって、やっぱり魔性の女すごいってなりました。

しかも結局彼女は空っぽだった自分を変えてくれそうな人と、ちゃっかり幸せになる。(先のことはわかりませんが。)茜さんの一人勝ちですよ。

でもよくよく考えてみると、茜が一番ずっと自分の気持ちに正直だったし、結局そういう方が幸せになれるのかもしれないな、と思ったりします。

意識せずに男性にフラフラ依存してしまうタイプではなく、自分はこうなんだ、こうしたいからやっていると思って行動しているタイプで、性格はそりゃめちゃくちゃ悪いんですけど、一貫しているところは作中で一番潔くてカッコ良かったなと感じます。そういうところが憎み切れないというか。

結局、茜さん結構好きかも。ってなってしまったので、最終的に魔性の女の虜になってしまった感じがします(笑)

 

 

面白い作品だったので、いつの間にか結構長く書いてしまっていました。

気になった方はぜひ見てみて、茜さんの魔の手に堕ちるといいと思います(笑)

あ、多少大人な描写の多い作品ですので、苦手な方はご注意ください。

漫画とドラマもあるので、そちらもチェックしてみようと思います!

検索流入が増えました!8月のブログ振り返り

8月最終日の本日は、雨は降るわ、風は吹くわ、肌寒いわで、全く夏っぽくない日となりました。

8月といえばまさに「夏」の月なんだから、最後まで諦めないでがんばれよ、夏!まだ過ぎ去るにはちょっと早いよ、夏。とちょっと残念に感じたり。

でもどんなに人間が残念に思おうと、月日は流れ、季節は移ろうもの。

もののあはれを感じつつ、今月のブログの振り返りをしていこうと思います。

 

今月の目標

まずは、今月8月の目標の振り返りから。

<数値目標>

  • 1日1記事更新
  • 月間2500PV
  • 読者150名

<その他>

  • シェアボタン等のアイコンと場所の変更
  • サイドバーの見直し
  • 記事の執筆時間の計測とスピードアップ
  • ツイッターとの連携
  • 散文や詩などの創作文をメインにしたサブブログの開設(長期目標)
  • 朗読等声をメインにしたYoutube等のコンテンツ作成とブログとの連携(長期目標)

以上のような目標を掲げて、8月はブログを運営していました。

それでは早速、目標に照らしつつ振り返りをしていきます。

 

8月の振り返り

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目標①1日1記事更新

数日前の記事でも書いたのですが、今月は不意にやってきたスランプ期で2日間お休みしてしまい達成ならず・・・。

お盆のバタバタの時期さえなんとか更新していたのに、8月も残すところ1週間もないくらいのところで力尽きてしまったのが悔やまれます・・・。

正直、ネタ切れの中書いて、自分でも納得いかないものが多かったりで、更新頻度より記事の質の方を優先させるべきではないかという考えもあるのですが、じゃあ毎日更新じゃなくて良くなれば質が上がるのかというと、自分の性格を考えれば、単にサボりが増えるだけのように思います。

多少無理してでもどんどん書き続けた方が、自分にもブログにも成長に繋がるのではないかという気がします。

また、今月、恐らく毎日更新していたことによって、検索順位が徐々にあがり、検索流入が大きく伸びていたので、9月もう一度、チャレンジしてみようと思います!

また、私は1日1記事書いて、出来上がったものを即あげるというスタイルをとっている、というかそうなってしまっているのですが、9月は書き溜めできるようにしていけたらなと思っています。

 

目標②月間2500PV

こちらは目標を大幅に上回って達成することができました!

今月、この執筆直前までだけで4600以上のPVを頂けました。嬉しいです。ありがとうございます!

主な要因としては、2つあると思います。

1つは読者数が増えたことによる、はてなブロガーの皆様からのPV数の底上げ+ブクマなどでの拡散機会の拡大。

そしてもう1つが、先月まであまりなかった検索流入が大きく伸びたことです。

例えば、8/26・27の2日間はブログを更新できなかったのですが、この期間中も1日で100以上のPVがありました。有難い。

この検索流入については、後で詳しく書いていきます。

9月の目標ですが、月間5500PV(184PV/日)にしてみようと思います。厳しいかも。ドキドキです。

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目標③読者150名

現在読者数が140名なので、10名足りずで未達成です。

それでも、先月の振り返り時点で92名だったので、50名近くの方に新たに読者になって頂いたことになります。ありがとうございます!

いつも多くの方に読んでいただいて、スターやはてブ、コメント等色々と反応を頂けて、本当に嬉しいです。

ただ、スターやはてブのみで読者登録までは至らない方も結構いらっしゃるようなので、そこは記事の質、ブログの質を上げて、読者登録までして頂けるようにしていきたいと思います。

明らかに人目に触れる機会は徐々に増えてきているので、露出よりも、もっとさらに質に重点を置かなければならない時期にきたように感じます。

9月の読者数目標は200名にします!(前回に引き続き根拠なし)

 

検索流入に関する考察

さてここで、今月大きく伸びていた検索流入について、少し詳しく考えていきたいと思います。

 

検索流入の現状

Googleアナリティクスを見てみたところ、「Organic Search」の割合が7月は16%程度だったのに対して、8月は55%程度まで大幅に増えています。

中でも、2つの記事がよく検索されているようです。

zakkicho.hatenadiary.com

圧倒的なのが、『豆の上で眠る』という小説のレビュー記事。

小説自体の検索数が多いようで、表示回数がすごいです。

最近では『豆の上に眠る』という小説タイトルのみの検索で1ページ目に掲載されるようになっているので、そこから見て頂ける機会が増えています。

zakkicho.hatenadiary.com

もう1つはVALUの記事。

こちらはクリック数で行くと上記の小説レビュー記事には全然及ばないのですが、表示回数に対するクリック率が高いです。

VALU 審査」といった検索ワードで現在1番上に表示されるようになっています。(VALU公式サイトよりも上に出てくる。すごい。)

ただ、そこまで検索順位が上がっていると、役立つこと書けてたかな、間違った情報流してないかな、と不安になったりします。

せっかく流入も多いので、再申請して続報を出すようにしたいなと考えています。

 

検索流入が増えた要因

検索流入増加のきっかけは前述したVALUの記事だと思われます。

まだあまり競合の多くなかった「VALUの審査に落ちた」という内容の記事を書いたために、貧弱だった私のブログでも割と早い段階で検索上位を獲得でき、そこからブログ全体の検索順位向上に繋がっていったと考えています。

上記の2つの記事以外にも、割と上位に表示されるような記事がいくつかあるようですし、「アラサーニート」という検索ワードではこのブログ自体も1ページ目に表示されるような状態になっていますので、このあたりは(ほぼ)毎日2000~3000字程度の記事を継続して掲載できたことが良かったのではないかと思います。

また、映画・小説・漫画などのレビュー記事を書いてきていたものが、ちょっとずつ検索にひっかかるようになってきているようです。

ただ、ここ10日ほどで検索流入がまた減少してきているようなので、アナリティクス、サーチコンソール、どちらも見ながら分析と、あとはひたすら一生懸命記事を書いていきます。

 

検索流入が増えたことによる喜びと悩み

検索流入が増えて、はてなブロガー以外の方からも見てもらえるようになってきたことはとても嬉しいです。

割と一般的な単語で検索した時に、自分のブログが上位に出てくると、よくここまで来たな、とニヤニヤしてしまったり。

しかし、検索流入が増えて、いくつか新しい悩みも出てきました。

1つは反応がないことによる不安です。

見てくれている人は明らかに増えているけれど、はてなブロガーの方たちのようにスターやブクマなどの目に見える反応がなく、私の記事どうなんだろう・・・という不安が出てきました。

さらに、直帰率は上がり、セッション継続時間は減っているので、そこでもさらに不安が増します。

このブログは現在Googleアドセンス等を貼っていないので、せっかく検索で来てくださる方が増えたのに、PV数くらいでしかその成果を感じることができていません。

検索流入増加をうまくモチベーションに繋げられない。どころか、自分のブログの質にちょっと不安を感じ始める。といったもったいない状況になってしまっています。

ここのもったいない部分を、うまく解消していけたらなぁと思っています。

とりあえず、せっかくなのでアドセンスに申し込んでみようかなぁと考え中です。

 

その他の目標

数値目標に関しては、8月は3つ中2つ未達というふがいない結果に終わってしまいました。9月こそがんばります!

さて、数値以外の目標に関しても簡単に見ていきます。(長期目標は一旦振り返りから外します。)

 

シェアボタン等のアイコンと場所の変更 + サイドバーの見直し + ツイッターとの連携

こちらの3つの目標に関しては、後回しにするとやらなそう、というわけで8月頭に早々に取り組みました。偉い。

取り組んだ内容などは下記の記事に詳しく載せています。

zakkicho.hatenadiary.com

 

記事の執筆時間の計測とスピードアップ

こちらに関しては、8月いっぱい、まず記事の執筆時間を計測してみました。

今日の分も合わせて29記事分。

計ったのは記事を書いている間の時間です。(テーマ選び等は含めず。しかし、画像の選択や作成、執筆中の調べ物等は含めています。)

大体の記事が2000~3000字程度で、平均すると1記事あたり約2時間という結果になりました。

どうなんでしょう。個人的にはもう少し効率をあげたいな、と思うのですが。

とりあえず、執筆時間の計測は9月も継続して、ちょっとずつでも執筆時間を短縮できるようにしていきたいなと思います。ただ、時間ばかり意識して質が下がるのも嫌なので、そのへんはうまくバランス取れるようになりたいです。

そして書き溜めしたり、たまにはものすごく力の入った記事も出してみたい。

なにか執筆に関するコツなどがある方はぜひ教えていただけると嬉しいです!

 

9月の目標

<数値目標>

  • 1日1記事更新(9月こそ!)
  • 月間5500PV
  • 読者200名

<その他>

  • 記事の執筆時間の計測(引き続き)とスピードアップ
  • 書き溜める習慣をつける
  • はてなProへ移行⇒Googleアドセンスの導入?
  • 散文や詩などの創作文をメインにしたサブブログの開設(長期目標)
  • 朗読等声をメインにしたYoutube等のコンテンツ作成とブログとの連携(長期目標)

9月は基本方針として上記を目標にやっていこうと思います。

長期目標に関しても、動きたいな、動こうかなと思いつつ8月中は全く手をつけられなかったので、9月にはどちらかだけでも、ちょっとずつでも動き出したいと思っています。

 

 

段々と自分のブログが認知されていっているようで、ワクワクしつつも不安になったり書けなかったりした波乱の1ヶ月でした。

そろそろ、このブログも自分自身も、次の目標を探す位置にきているのかもしれません。

とか言いながら、来月もまったりと、自分の書きたいことを書いていくと思いますので、お付き合いいただけると幸いです。新しい方たちとの出会いもあると嬉しいなぁ。

最後になりましたが、いつも読んで頂いて本当にありがとうございます。引き続き、よろしくお願いします!

子供のとき特別だったもの

先日、恋人と二人でマックで朝ごはんを食べました。

マックでいいかー、って感じで決めたのですが、そういえば昔、子供の時はマックのハンバーガーって特別なもので、マック食べられるだけですごく嬉しかったなぁというのをなんとなく思い出しました。

そう思うと、今では当たり前のようにやっていることでも、子供とき特別だったものって色々ありますよね。

今回はそんな子供のときは特別だったものに焦点を当てて、思い出も交えながら書いていこうと思います。

 

マック

まずはマックから。

ハンバーガーっていうのがもう特別な食べ物でした。

うちは母がもともと専業主婦だったこともあって、あまり頻繁に外食などしない家庭だったので、マックのハンバーガーが食べられる機会もあまりありませんでした。

たまに休日の昼間なんかにマック行こうか、ってなったときの喜び。きっと皆さんの中にもわかってくださる方がいるんじゃないかなと思います。

マックじゃなくてモスにしようか、と言われた時の落胆は、今思い出すと微笑ましいです。

今なら断然モスの方が好きなんですけどね。

子供にとって「マックのハンバーガー」のあの味と、マックっていう存在自体が特別だったように思います。

 

回転寿司

最近では100円の回転寿司店も増えて、行く機会がすごく増えました。

しかし、私が子供の頃はまだ回転寿司も100円均一のところは少なくて、回らないお寿司と比べるとそれはもちろん安いけれど、普通に食べるとまあまあのお値段になるお店が多かったです。

たまの外食の中でも、特別な位置にあったお寿司。

お寿司が回っているのを見ているだけで楽しくて、しかも出前で頼まれるお寿司と違って好きなネタを食べられる。

いいですよね、回転寿司。気軽に行けるようになった今でも大好きです、回転寿司。

 

ケーキ

甘いものが大好きなので、ケーキはたまに買って帰ります。

ちょっと高いケーキ屋さんのものや、コンビニのもの。

気が向いた時に、ふらっと買うことが多いです。

でも、子供のときはケーキといえば、誕生日やクリスマス、あとはお客様が来られたときなど、本当に特別なときにだけ食べられる、特別な食べ物でした。

ケーキ屋さんに入って、たくさんのケーキからお気に入りのものを選び出すあの時間。2個選んでいいかと母に尋ねて、おねだりするときの気持ち。

その場にいない家族の分を、自分もひとくち交換できるのがいいなと思いながら、あれでもない、これでもない、と一生懸命に選びます。

ケーキを選ぶときのワクワクした気持ちは今も変わりませんが、あの「特別感」はもう感じられないように思うと、少し寂しい気もしますね。

 

映画館

食べ物ばかりになってしまっていましたが、食べ物以外にも特別だったものはありますよ、もちろん!

そのひとつが映画館で映画を見ることです。

今は上映中の映画もスマホで簡単に調べることができますが、昔は新聞を見たり映画館の専用電話にかけて調べていた記憶があります。

数日前から、今週末は映画でも行こうかなんて計画を立てていました。

当日両親が窓口に並んでいる間に、私と弟でポップコーンやジュースを買って、ざわざわと座席につきます。

今でも家族で映画を見に行くことがありますが、最近は上映時間を調べるのはもちろん、事前に座席指定までしてしまえてとても便利です。

しかし、あの頃の少し面倒な準備の時間が、映画をさらに特別なものにしていたのかなと思います。

 

温泉・スーパー銭湯

大学生あたりから、たまに温泉やスーパー銭湯に行くようになりました。

恋人や友達とちょっと行こうか、と気軽に行けます。一人で行くこともあります。

子供の頃は温泉やスーパー銭湯なんてものは非日常的なもので、母と一緒に色々なお湯に浸かって、先にあがっている父や弟と合流して牛乳を飲んだり、アイスを食べたり。ちょっとしたゲームコーナーで遊ぶのもとても楽しかった。

この歳になって、たまに行くスーパー銭湯で湯上りに恋人とまったりしていると、ふと贅沢だなぁと感じることがあります。

あの頃とても特別だったことが、日常にまで降りてきている。

たまにそのことを不思議に感じたりします。

 

自分で選べなったあの頃

色々な特別だったものたちは、今でもちょっとした贅沢だったり、ちょっとした幸せではありますが、あの頃に感じていた「特別」とはまた違ったもののように思います。

こうやって思い返してみると、子供の頃は自分で選べるものが少なく、たまにある色々なことが「特別」でした。

今では、ある程度自分でやりたいことをやって、食べたいものを食べることができます。

そのことはとても幸せなことですが、色々な特別を見つけられていたあの頃が少し懐かしく感じます。

 

 

子供のころ特別だったことも、段々と日常になっていきます。

でも、あの頃の特別だったキラキラした気持ちをたまには思い出して、日常のちょっとした幸せやきらめきを感じられる大人でいたいなと思います。

あの頃、皆さんの特別はなんでしたか?

【特別お題】夏はタイムリープの季節かもしれない

なんだか今週に入って急に涼しさが感じられるようになってきました。

夏も終わりに近づいているんでしょうか。ちょっと寂しい。

今回はそんな風に一抹の寂しさを感じながらも、夏に関するお題の記事を書いていこうと思います。

 

特別お題「夏の《映画・ドラマ・アニメ》」

今週のお題Netflixさんとのコラボお題だそうで、夏の映画やドラマやアニメを紹介するのですが、最初全然思い浮かばなくて焦りました(笑)

夏の作品ってあんまり好きなものがないのかなぁ、とも思ったのですが、別に春だろうが秋だろうが冬だろうがあまり思い浮かばないので、鑑賞する時に「季節」というものをあまり意識していないのかもしれません。

さて、せっかくお題が《映画・ドラマ・アニメ》となっているので、それぞれ1作品ずつピックアップして紹介していこうと思います。

 

【映画】サマータイムマシンブルース(2005年 / 日本)

舞台はある大学の「SF研究会」。ある夏の日、SF研のメンバーは部室のクーラーのリモコンを壊してしまう。猛暑の中でぐったりしていると、突如見知らぬ男と見知らぬ機械が登場する。どうやらタイムマシンであるらしいと検討をつけた部員たちは、前日に戻って壊れていないリモコンを取ってくることに。果たして彼らは無事にリモコンを手に入れることができるのか。

夏の暑さと大学サークルのグダグダとした空気感を思い切り感じさせてくれる作品です。

全体的にちょっと気の抜けた雰囲気で力を抜いて楽しめるコメディなのですが、そんな雰囲気に反して意外とSF部分のタイムパラドクスはしっかりと作りこまれていて、そのあたりの伏線回収も見応え充分です。

瑛太さんや上野樹里さんなど実力派の俳優さんが主要キャストとなっていて、ストーリーも演出もかなりコメディ色が強いのですが、夏のだるだるした雰囲気などがリアルで、違和感を抱くことなく物語に入り込むことができます。

うだるような夏の1日に、汗だくになった気分で、クーラーの効いた部屋でアイスをほおばりながら見たいですね。

 

【ドラマ】『大好き!五つ子』シリーズ(1999年-2009年放送)

1999年からなんと11年にも渡って毎年夏休み時期にTBSで放送されていたテレビドラマシリーズ。

拓也・美穂・慎吾・紀香・剛の五つ子とパパとママ、桜井家の7人家族を中心に、子供たちの成長や家族模様を描いた笑いあり、涙ありのハートフルドラマ。

大好き!五つ子 GO!! [DVD]

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夏休みと言えばお昼ごはん(そうめん率高し)を食べながら『大好き!五つ子』を見て、『キッズ・ウォー』を見てというイメージが未だに強いゆとり世代アラサーな私。

こうやって書いているだけで懐かしくなってきます。

大好き!五つ子』は毎年みんなの成長する姿を見ていたので、途中で五つ子のキャストが変わった時の衝撃はなかなかでした。

でもなんやかんや毎シリーズなかなかストーリーが面白かったりして、結構最後の方のシリーズまで見ていた覚えがあります。

たまになぜか9月頭まで放送回が残っていることがあって、夏休み中楽しみに見ていたのにラストの2~3話が見られず悔しい思いをしたのも今となっては良い思い出です。

久々に見てみたいなぁ。五つ子ちゃんたち、今はどうしてるんだろう。

 

【アニメ】STEINS;GATE(2011年)

秋葉原の一角を拠点に発明サークル「未来ガジェット研究所」を主催する岡部倫太郎は、ある日幼馴染の椎名まゆりと共に訪れたタイムマシンに関する講演会場で、天才少女・牧瀬紅莉栖に出会い、その後彼女が血溜まりに倒れているのを発見する。慌てて「未来ガジェット研究所」のメンバーである橋田至にメールするも、突然の目眩に襲われ、次の瞬間、先ほどまで牧瀬が倒れていたはずのラジ館の屋上に人工衛星らしきものが墜落していた。確かに参加したはずの講演会が中止になっていたり、倒れていたはずの牧瀬に出会うなど、記憶と現実のずれに違和感を覚える岡部。彼の日常はだんだんと変わり始めていく。

放送されていた当初からネットやリアルのいろんな人が面白い面白いと言っていてずーっと気になっていたのですが、なかなか機会がなく、最近になってやっと見ることができました。

タイムリープもので、映画でいうと『バタフライ・エフェクト』のようにバッドエンドを回避するべく、たくさんの選択肢を選びなおしながら奮闘する話なのですが、ストーリーはもちろん、キャラクターたちが素晴らしいと思いました。

主人公のオカリンは大学生でありながらめちゃくちゃ痛い中二病なのですが、優しくて熱い男。モテモテになるのもわかります。

そして物語の鍵を握る二人のヒロイン、まゆりと紅莉栖。タイプは少し違いますが、この二人もとても優しいです。個人的にはまゆりの切ない感じが好き。

あとは自称スーパーハッカーのダルこと橋田至。彼はステレオタイプ的なキモオタですが、技術力とオカリンへの友情は本物。活躍シーンも多く、段々かっこよく見えてきます。

タイムリープのスタートが7月28日、その後お盆あたりまでを何度も繰り返すお話なので、作品全体を通して夏です。夏の濃い青空と秋葉原の風景など、なんだかノスタルジックな気分になるシーンも多く、お話と映像、どちらも楽しめる作品でした。

劇場版やゲーム版など色々関連作があるようなので、これからちょっと追っていこうと思っています。

 

 

夏の《映画・ドラマ・アニメ》を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?

個人的な思い入れや見た時期がまちまちで紹介内容や文章量のばらつきがなかなかですね(笑)

図らずも日本の作品ばかり、そして3作品中2作品がタイムリープものとなってしまいました。

夏はみんなタイムリープしたくなるのかな。

あー、8月ももう終わっちゃいますね。今のうちに夏っぽいことしたい。タイムリープしなくちゃ。 

Sponsored by Netflix

『ベルギー奇想の系譜 ボスからマグリット、ヤン・ファーブルまで』を見てきました

まず、お盆の帰省中ですら意地で更新を続けていたのですが、今回サボり癖が出てしまい2日程お休みしてしまいました・・・。

テーマが決まらなかったり、決まっても書き出せなかったり、なんだかスランプ的な状態でした。

しかし、このまま何日もお休みしているとほんとに書かなくなってしまうので、有給もらったと思ってまた復活します。

さて、今回はそんな有給の間に面白い展覧会に行ってきましたので、その紹介をします。

実は今東京に滞在中で、東京・渋谷のBunkamuraで開催中の展覧会です!

 

ベルギー奇想の系譜 ボスからマグリットヤン・ファーブルまで

今回行ってきたのは、『ベルギー奇想の系譜展』です。

東京展の開催概要は下記の通り。

  • 開催期間:2017年7月15日(土)~9月24日(日)
  • 場所:Bunkamura ザ・ミュージアム
  • 時間:10:00~18:00(金・土は21:00まで)※入場は閉館30分前まで
  • 料金:一般1500円、高大生1000円、小中生700円

fantastic-art-belgium2017.jp

ベルギーの写実的でありながら幻想的で奇妙な世界を持つ美術作品を紹介する展覧会ですが、ポスターの独特の絵の雰囲気に興味をひかれたのと、マグリットは教科書で見たときに結構好きだったな、というくらいの動機で、ベルギー美術の知識はほとんどない状態で向かいました。

結構なボリュームの展示で、じっくり2時間ほどかけて見てまわりました。

結論から言うと、すっごく楽しかった!

展覧会は3章構成になっていたので、それに合わせて、印象に残っている作品などをまじえつつ、もう少し詳しく紹介していきます!

 

第1章:15-17世紀のフランドル美術

いきなり展覧会のメインとも言える、不思議ワールド全開な作品たちが並びます。

ボスやブリューゲルといった「奇想」のルーツとも言える人々の作品が集められていました。(私が今回の展覧会で名前を知っていたのはマグリットルーベンスだけだったので、気になる方は調べてみてください。)

意味は全くわからないのですが、細かく描き込まれた奇妙な世界は、なんだかクセになる面白さがありました。

じっくり見入る人も多く、この第1章が一番人の進みが遅かったように思います。

 

トゥヌグダルスの幻視(ヒエロニムス・ボス工房 / 1490-1500年頃)

展覧会のメインビジュアルにもなっているこの作品。

1作目で早速見せてくれる気前の良さです。

左下のオレンジの衣装の男性がトゥヌグダルスで、彼が眠っている間に巡っている地獄の様子を描いているそう。

人間たちがリアルなので恐ろしい感じもしますが、悪魔?モンスター?たちはよく見ると可愛かったり、シュールな世界観です。

 

 『七つの大罪』シリーズ(ピーテル・ブリューゲル(父) / 1558年頃)

傲慢
七つの大罪』シリーズより「傲慢」

憤怒・怠惰・傲慢・貪欲・大食・嫉妬・邪淫の7つの作品からなるシリーズ。

上の絵は「傲慢」を表すものですが、他の6つもそれぞれにブリューゲルのイメージする形で罪が描かれています。

「傲慢」では象徴する動物として孔雀が描かれ、また鏡を見る人間やモンスターの姿も目立ちます。

シリーズで見るとより面白かったです。

ブリューゲルの作品については会場が絵の一部が動くような動画が流れていたのですが、かなり凝った作りになっていて、不思議とずっと見ていたくなるような魅力がありました。

 

第2章:19世紀末から20世紀初頭のベルギー象徴派・表現主義

第1章のボスやブリューゲルの作品がどこか動画的な動きを感じさせるものが多かったのに対し、第2章は全体的に静かでありながら華やかな、絵画らしい雰囲気の作品が多かったように思います。

主にロップスやクノップスなどの作品が取り上げられており、静謐な画面から、強い主張を感じさせる印象でした。

この章は私は全く知らない画家たちばかりだったのですが、ロップスはどこかミュシャを感じさせるような演劇的な雰囲気を感じさせる作風で、強い主張を込めながらも、多くの人に愛されるであろう作品ばかりでした。

 

アントニウスの誘惑(フェリシアン・ロップス / 1878年

フェリシアン・ロップス

キリストを押しのけて十字架に磔になる美しい裸婦。

女性の恍惚とした表情や、悪魔のニヤニヤ笑い、骸骨のキューピッド達が可愛らしいですが、誘惑を受けるアントニウスは必死に耐えているようです。

なんだかコミカルささえ感じさせる1枚で、現代的に感じられます。

ところで、この展覧会だけでも「聖アントニウスの誘惑」というタイトルの作品を3つか4つくらい見ました。めっちゃ耐えてて大変ですね、アントニウスさん。がんばれ。

 

フランドルの雪(ヴァレリウス・ド・サードレール / 1928年)

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今回最も心惹かれた作品かもしれません。

実物はかなり大きくて、真っ白な雪景色と空の深い蒼、そして静かに光を広げる太陽の色合いが本当に美しくて見入ってしまいました。

この展覧会の中ではある意味異質な「普通の」絵画なのですが、静謐な空気感にはっとさせられます。

夢や幻想や思想の世界が広がる展覧会の中で、どういった意図でこの絵があの場にかけられていたのか汲み取れなかった自分の知識のなさがちょっと残念です。(もしかしたら展示の解説に書かれていたかも知れないですね・・・。)

 

第3章:20世紀のシュルレアリスムから現代まで

最終章となる第3章でいよいよマグリットの登場です。

有名な『大家族』を生で見ることができました。

他にはデルヴォーの描く女性たちに軽い恐怖を覚えたり、絵画だけでなく、オブジェや音声を用いた作品などの現代芸術にも触れることができました。

立体物では『生き残るには脳が足らない』(トマス・ルルイ / 2009年)という巨大な頭を持つ人の像が印象深かったです。身体は小さくて、支えきれずに頭ぐにゃんってなって地面についてます。あんなに頭でっかちなのにまだ「脳が足らない」ってタイトルもなんだか面白い。恐らく『進○の巨人』を知っている人はみんなそれを連想しそうな感じでした(笑)

 

大家族(ルネ・マグリット / 1963年)

曇り空に青空の鳥が大きくはばたく、マグリットの中でも有名な作品。

教科書などで見たときは現代的なデザインでコンピューターで描かれたもののように見えていましたが、実物を見ると筆のあとが感じられて、(当たり前ですが)手で描かれていることが実感できて面白かったです。

実際に見てみると、曇り空と青空の対比が、印刷で見るよりもより強く感じられ、またその作品の大きさに、より強く鳥のはばたきを感じられました。

 

海は近い(ポール・デルヴォー / 1965年)

月明かりに照らされる石畳の街並みの奥に海が見えます。佇んだり、ベッドに横になる裸の女。海を目指して歩く着衣の女。古い街並みのようなのに真ん中には電柱がのびています。

言葉だけでは形容し辛い絵なのですが、静謐で美しくも、どこか恐ろしいような空気をはらんだ作品でした。

裸だったり着衣だったり、立ってたり寝てたり表情も様々で、それぞれの女たちの繋がりを見出せず、古いのか新しいのかわからない街もなんだか不安を煽ります。

独特な魅力のある絵だと感じました。

 

全体の感想

久々に展覧会に行きましたが、とにかく楽しかったです。

途中で休憩もせずに、2時間たっぷりじっくり美術の世界を堪能しました。

展示の数も多く、それぞれの章で全く違ったテイストの世界観を味わえますし、新しい魅力的な作家さんたちに出会えて、ベルギー芸術への関心が高まりました。

気になった作家さんたちについて、これからちょっと調べて他の作品も見てみようと思います!

一点だけ、会場内は作品保護のために結構低温に保たれていますので、上着を持って行かれることをオススメします!(会場内でブランケットの無料貸出もやっていました)

詳細は最初にリンクした展覧会公式HPの他にBunkamuraの方のHPも充実していて面白いので、興味のある方はこちらも見てみると良さそうです。

www.bunkamura.co.jp

 

 

生の芸術作品にはやはり力があるな、と今回改めて感じました。

微妙な色合いや絵の具の盛り上がり、細々とした描き込みなど、じっくり見るとやはり楽しいですし、ネットや印刷物では伝わらない魅力を感じられました。

『ベルギー奇想の系譜展』は東京では9月24日(日)まで、まだ1ヶ月ほどありますので、興味を持たれた方はぜひ行ってみてください!

テレビから離れてみて思うこと

最近の若者はテレビ離れしていると言われ始めてかなり経ったような気がしますが、皆さんはテレビ見てますか?

私は一人暮らしの間はほとんど見ませんでしたが、実家に戻ってまた見るようになりました。

今回はそんなテレビについて少し考えてみたいと思います。

 

私とテレビ

私は実家にいた高校生の頃までは普通に見ていましたし、大学で一人暮らしになる時も、テレビは小さいものを購入して部屋に置いていました。

しかし、大学に入ってみると、一部の生徒はそもそもテレビを持っていないという人も結構いて、ちょっと驚いた記憶があります。

その頃はまだ、私にとってテレビは必須家電のひとつという感覚でした。

マイPCも大学生になる時に生協で買ったばっかりで、ネットサーフィンの習慣もなく、娯楽といえば読書かテレビ、といった感じでした。

しかし、ネットサーフィンを覚え始めると、いつの間にかテレビをつけることはほとんどなくなっていました。

使うとしても、DVDを見るときくらいで、テレビ番組を視聴するということはほとんどなくなってしまったのです。

考えてみると、実家ではテレビのある部屋に人がいる間は常にテレビがついていましたが、私自身には特にテレビを点けっぱなしにする習慣がつかなかったのが、見なくなっていった大きな原因のひとつかなと思います。

テレビの音があると寂しさが紛れるという人もいますが、私はないか他のことをしているときに別の音があると気になってしまうタイプなので、そのことの影響が大きいかもしれません。

というわけで、私のテレビ離れが始まりました。

 

受身でいられる便利さ

そんな私でも、実家に帰ってテレビがついていれば見るのですが、テレビは電源さえ入れていれば、完全に受身で楽しめるのが良いなと思います。

しかもインターネットと違って、こちらから情報にアクセスするわけではないので、自分が普段特別に興味を持っているわけではない情報や、思いがけず楽しい番組に出会うこともあるので、その「偶然の出会い」の部分は、テレビの大きな利点の1つだと感じています。

また、ドラマやアニメなど毎週連続で放送されるものがあれば、それを見ることを習慣的な楽しみにできるというのも良いところです。

インターネットに関しては、時間という枠組みはそこまで機能していないように思うので、大きなテレビの特徴ではないでしょうか。

 

同じ視点からばかり切り取られた内容

ただ、最近テレビを見ていて、違う局のニュースであっても、同じ視点から見た内容ばかりが放送されているように感じます。

もちろん、いろんな局で同じニュースを取り上げるのはわかるのですが、どの局でも同じように切り取られた映像に、似たようなコメントを付けて取り上げられています。

事実を淡々と放送するわけでもなく、キャスターやコメンテーターたちが似たような意見ばかりを述べます。

これが最近より強くなった傾向なのか、私の見方が変わったのかはわかりません。

ただ、一方的に情報を与え続けるメディアとして、もっと多くの視点を提供すべきではないかと思います。せっかく多くの局があるのですから。

私たちのようにインターネットをある程度自然に使える人たちと、例えば私の母のように主にテレビからのみ情報を得る人たちでは、その視点に大きな差があるように感じます。

もちろん、インターネットの情報が全てではありませんし、出所不明な情報や、悪質なデマだってたくさん存在します。

しかし、別の見方もあるかもしれない、その可能性に気付くことができるだけでも、やはり大きな違いがあると思います。

 

インターネットで視野は狭まるのか

私から見れば、テレビだけから情報を得ることは、視野を狭めているように思います。

しかし、母から見れば、逆にインターネットからばかり情報を取得している私の方が、視野が狭いと思われているようです。

母にとって、自らが選んだ情報にしかアクセスできないインターネットの方が、テレビよりよほど視野が狭いと感じるようです。

たしかに、先述のとおり、テレビには偶然の出会いを与えてくれる余地があり、インターネットに関しては、自分の得たい情報にアクセスし、さらにその中から自分が求める情報ばかりを追ってしまうような側面もあると思います。

それでは、テレビを全く見なくなり、インターネットだけを利用するようになったら視野は狭まるのでしょうか。

実際、大学生活中ほとんどテレビを見なかった時期、時事的なニュースなどにはかなり疎くなっていたなと感じます。

私がもともとそういったものに興味が薄く、自らニュースサイトを見たりするようなことがなかったからです。

逆に最近はニュースの情報をテレビから得て、気になるものはインターネットでさらに調べてみるようなこともあります。

 

情報の量と質、自分の頭で考えてみること

結局はテレビにせよインターネットにせよ、情報を得る手段に過ぎません。

どちらの情報が正しいとか、どちらが間違っているとか、そこに優劣を見出してしまうと、切り取られた情報に踊らされてしまうことになりかねません。

大事なのは、どこから得た情報にしても、一度自分の中で考えてみることではないかなと思います。

最近、テレビの情報に対してかなり懐疑的になっている自分がいて、テレビの情報というだけで批判的な目を向けてしまうようになってしまっていました。

テレビにはだまされないぞ!と思う気持ちでインターネットに向き合っていると、インターネットの情報こそが正しいような気がしてしまいます。

最近では見ることが少なくなったとはいえ、もともとテレビも好きですし、インターネットは既に生活の一部になっています。

どちらも情報を得る手段だと肝に銘じて、自分の頭で考えていけるように気をつけようと思います。

 

 

もしかしたら私たちのようなテレビ離れ世代が親になっていくと、テレビを置かない、見ない家庭も増えてくるかもしれません。

今でもYoutubeを見ている子供がたくさんいるようですし、そうなって来た時に、また私たちの生活がどう変わっていくでしょうか。

テレビ離れといっても、今はまだテレビの存在自体当たり前のもので、なくなってしまうことは想像もできませんが、情報を得る手段はこれからもどんどん変化していくでしょうし、それはそれで楽しみですね。

テレビにインターネット、書籍や誰かと実際に話すこと、色々な手段で情報を得て、考えながら、その変化を見つめていきたいなと思います。

【ドラマ】おすすめのエピソードも!大好きなドラマ『TRICK』シリーズを紹介します!

今回は久々のレビュー記事。

初のドラマ作品を取り上げてみます。

大好きで何回も見返している『TRICK』シリーズ、まるっとお見通し!、とまではいきませんが、 魅力が伝わるように紹介していきたいと思います。

 

テレビドラマ『TRICK』シリーズ

自称天才マジシャン・山田奈緒子と日本科学技術大学の物理学教授・上田次郎が超常現象や怪奇現象のような奇妙な事件に挑むミステリードラマ。

テレビ朝日系列で放送され、思い切ったコメディ要素とシリアスな謎解き・ストーリーが人気を博し、連続ドラマとしては第3シリーズまで存在しています。第1シリーズからそれぞれ2000年、2002年、2003年に放映。

他にも単発での2時間スペシャルドラマや映画シリーズが作成されていますが、今回はテレビの連続ドラマシリーズのみに絞ってご紹介していきたいと思います!

 

主な登場人物紹介

シリーズの主人公となる山田・上田コンビをまずは紹介しておきます。

 

山田奈緒子

ハリウッドの大ステージを夢見ながら、「花やしき」のステージに立つ自称天才マジシャン。

実際にはマジックの仕事ではほとんど稼げておらず、古いアパートの家賃すら払えないほどの極貧状態で、お金への執着がすさまじい。

ある時、事件解決のための超能力者の募集にお金目当てで参戦して上田と出会い、以降、度々上田に呼び出されては事件解決に付き合っている。

持ち前のマジックに関する知識と度胸で、インチキ霊能者やマジックを応用したトリックを次々に見破っていく。

決め台詞は「お前のやったことは全部お見通しだ!」。

 

上田次郎

日本科学技術大学で物理学教授(第1シリーズのみ助教授)を務める自称天才物理学者。

自信家で傲慢な性格だが、気が小さく、怪奇現象が起こるたびに気絶してしまう。

特技は通信教育で会得した空手。

事件解決の度に知名度をあげ、本の出版やテレビ出演など行い、さらなる不思議な事件の解決依頼を受けることになり、その度に山田を巻き込む。

論理的思考を得意とする割に、インチキトリックにひっかかり、山田に度々助けられている。

決め台詞は「なぜベストを尽くさないのか!」。

 

TRICK』シリーズの魅力

シリーズ全編何度も見てしまうほど大好きな『TRICK』シリーズ。

その魅力を余すところなくご紹介します!

 

見ていて癒される山田・上田コンビ

まずはなんと言ってもこの2人。

お互いの悪口を言い合い、軽口叩き合いながらも、時に協力し、心配し合う姿に、なんだか見ていて癒されます。

お互いのコンプレックスにがっつり踏み込んでの言い合いが毎回展開されるのですが、見ていて不快にならない、むしろ「本当に仲良しだな」と微笑ましくなる絶妙なラインを描き出しているなと思います。

山田は仲間由紀恵さん、上田は阿部寛さんが演じられていますが、このドラマ内での二人があまりに素敵で、今でも二人とも大好きです。

主役の他に、生瀬勝久さん演じるヅラの刑事・矢部と金髪部下・石原など、脇役たちもいい味を出しています。

 

コメディとシリアスの見事な調和

TRICKでは前述の主人公二人の掛け合いはもちろん、ドラマ内での地名をダジャレにしたり、ステレオタイプなインチキ霊能者を大げさに描いたり、あからさまな下ネタや大胆なモザイク処理(こちらは下ネタではないです)など、全力でコメディ路線に走った演出に力を入れています。

それでいながら、事件の謎解きでは毎回驚き、感心させられますし、物語の背景に宗教や人の幸福、超能力などに関する真面目な考察や問題提起が置かれていて、笑いながらも考えさせられる構造になっています。

コメディ、ミステリー、シリアス、そしてマジックや超能力など、幅広いジャンルに手を広げながら、それぞれを丁寧に作りこみ、大勢の人が楽しめるドラマになっていると思います。

 

おすすめのエピソード紹介

TRICKシリーズは一応全シリーズを通して大きな流れはあるのですが、基本的には2~3話完結になっていますので、どこから見てもそれぞれのエピソードは楽しめます。

せっかくなので、各シリーズから1話ずつ、個人的に心に残っているおすすめのエピソード紹介します。

 

【第1シリーズ】母之泉(エピソード1 / 第1~3話)

1番のおすすめは、記念すべき第1シリーズの最初のエピソード。

「母之泉」という宗教団体との対決を描いていますが、山田と上田というキャラクター、TRICKシリーズの根底にある超能力の存在の有無や、果たして真実を暴くことが本当によい事なのかという問いかけなど、「TRICK」という世界が丁寧に凝縮されたエピソードになっています。

最初のエピソードから「宗教」というデリケートな存在をステレオタイプに大げさに描きながらも、その存在を否定するわけでもないそのストーリーと演出に、こんなドラマがあるのかと衝撃を受けました。

ここから他の多くのエピソードが始まるわけですが、原点にして頂点。シリーズの幕開けにふさわしい魅力のつまったエピソードです。

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 【第2シリーズ】天罰を下す子(episode4 / 第8・9話)

上田は祈りによって天罰を下す少年・針生光太の調査依頼を受け、山田に協力を要請するが、山田は「笑顔がこぼれる会」という怪しげなセミナーの調査アルバイトを引き受けており、珍しく別々に調査を行うことになる。

二人が別々に行動しながらも、実は意外な繋がりを見せはじめるストーリー展開や、依頼者の美人女子大生にデレデレの上田も見物なのですが、このエピソードの魅力は、儀式を行う針生家のなんとも得体の知れない不気味さです。

事件解決後、一家の、特に少年の纏う不穏な未来の予感になんとも後味の悪い気分にさせられます。

この解決していながら解決していないモヤモヤ感がTRICKの魅力の1つだと思います。

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【第3シリーズ】絶対死なない老人ホーム(episode3 / 第5・6話)

絶対に死なない老人ホームの噂が本当か確かめてほしいという依頼で「魯人老人ホーム」を訪れた上田。そこで死人を生き返らせる能力を持つという男・赤地洋司に出会い、山田と共にその秘密を探ることになる。

このエピソードは後味の悪い話の多いTRICKシリーズ内でも、個人的にかなり後味が悪いなと感じたエピソードです。

根本的には金銭が絡んだストーリーで、事件自体も意外性はありながらもまあそうか、という感じなのですが、ラストにかけて全力で精神攻撃を仕掛けてきます。

何度見ても投げ出されるような気持ちになって辛いのですが、なぜか何度も見たくなるエピソードです。

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TRICK』シリーズを彩る鬼束ちひろさんの名曲たち

最後に、TRICKといえば、鬼束ちひろさんの曲は欠かせません!

TRICK好きたちは、曲を聞くだけでTRICKの世界にテレポートできるのではないでしょうか。

 

第1シリーズ『月光』

「I am GOD'S CHILD」のフレーズはあまりにも有名です。

物悲しいメロディと歌詞がストーリーの余韻を感じさせてくれます。


鬼束ちひろ - 月光

 

第2シリーズ『流星群』

自分自身への絶望を感じながらも、誰かの存在に希望を感じるような歌詞に心打たれます。


鬼束ちひろ - 流星群

 

第3シリーズ『私とワルツを』

「私」を中心としていた前の2曲と変わって、「貴方」を見つめた一曲。


鬼束ちひろ - 私とワルツを

 

 

こうして3曲を並べてみると、一人から二人になっていっているようで、なんだかTRICKでの山田と上田の二人の関係性を描いているように感じたのですが、考えすぎでしょうか。

 

 

さて、連続ドラマ『TRICK』シリーズを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

書いていたらまた見たくなってきました。

個人的に日本が誇る名作ドラマの1つだと思っているので、見たことがない方はぜひ見てみてください!見たことある人はぜひもう一度見直しましょう(笑)

久々のレビュー記事で夢中になっていたら3500字も書いてしまったので、今回はこの辺で失礼します。