アラサーニートの雑記帖

アラサーニートが感じたことや日々の出来事などを綴る雑記ブログです。

【映画】大好きな映画『リトル・ミス・サンシャイン』を紹介します!

以前、好きな映画紹介第1弾ということで邦画の『花とアリス』を紹介する記事を書いたのですが、今回は洋画から1本チョイスしてみました。

(ちなみに『花とアリス』紹介記事はこちらです。)

zakkicho.hatenadiary.com

大学生の時、パッケージに惹かれて借りてみて、とても印象深かった作品です。

こういう出会いがあるからビデオ屋さん(時代遅れかな)はいいなぁ、と思うくらい、良い作品に出会えたと思える作品でした。

そんな感じで目出度く(?)私の好きな映画ランキングに食い込んできた『リトル・ミス・サンシャイン』を紹介させてください!

 

リトル・ミス・サンシャイン(2006年 / アメリカ)

監督・脚本家ともに本作がデビュー作でありながら、サンダンス映画祭で上映された際に、同映画祭史上最高額で配給権が争われ、アカデミー賞でも脚本賞を受賞するなど、高い評価を得ている。

小太りの少女オリーヴが美少女コンテストに出場するため、一家で会場を目指す、笑えて泣けるロードムービー

 

あらすじ

小太りの少女オリーヴの夢は、美少女コンテストで優勝すること。ある日、彼女のもとに「リトル・ミス・サンシャイン」というコンテストの予選通過の通知が届く。

大喜びするオリーヴだが、本選の開催場所は遠方のカリフォルニア。

金銭的な問題などから、家族全員で古いバンに乗り、会場へと向かうことになった。

独自の成功論にとりつかれている父、変わり者だらけの家族に苦労する母、テストパイロットを目指すために沈黙の誓いを立てている兄、ヘロイン中毒で老人ホームから追い出された祖父、ゲイで自殺未遂の末引き取られた叔父。そして可愛いオリーヴ。

そんなはちゃめちゃ一家の道中は問題だらけで・・・。

 

リトル・ミス・サンシャイン』の魅力

なんというか、見た後の癒され感が素晴らしい映画でした。

ジョークとかは結構ブラックで過激な感じだったりするんですが、まったりほのぼの笑って泣けて。見てよかったなー、と素直に思える作品です。

少し詳しく書いていきます。

 

目を離せないはちゃめちゃ一家

家族が車に乗ってコンテスト会場を目指すだけなのですが、その道中は本当にドラマに溢れています。

それもこの一家がそろってはちゃめちゃだから。

あらすじでも書いていますが、母親とオリーヴ以外、かなり強烈な個性の持ち主たちです。

それぞれの強すぎる個性や主張で、喧嘩をしたりギスギスしたりと、一見機能不全に陥っている家族ですが、母親の気遣いや調整、オリーヴの天真爛漫な明るさでバラバラにならずに繋がっています。

しかし、個性的すぎる父や兄、祖父、叔父たちも、別に悪い人というわけではなく、ちょっと変わっているだけで、見ているうちにどんどん愛着が湧いてくる人物たちばかりです。

車が故障したり、父親の事業が失敗したり、他にもシャレにならないようなトラブルが多発するのですが、その度に少しずつ、家族としての結びつきが強くなっていきます。

それぞれが持っていた優しさや繊細さが、母親の包容力や、オリーヴへの愛情で、少しずつお互いに浸透して、家族全体が柔らかくなっていくような感じがして、あー、またトラブルだよ!と笑いながらも、その空気感に癒されます。

 

ほのぼのなフリをして、意外と攻めてる映画

小さい女の子が主役の家族でのロードムービー、ということで、ほのぼのな感じがするのですが、実は結構攻めてるよなぁ、という印象も強い作品です。

最初にびっくりしたのは、兄が映画中盤まで本当に一言も発しなかったこと。

兄・ドウェインは15歳で、テストパイロットになる夢を持っています。

ニーチェに強く影響され、夢を叶えるために沈黙の誓いをたてているのですが、普通ちょっとくらいしゃべりそうな気がしませんか?(笑)

一言も発しない彼にも、そんな彼をなんとなく受け入れている家族にもびっくりするとともに感心しました。

そして、彼を徹底して沈黙させていた映画の演出にも感心しました。

そもそも、それぞれのキャラクター設定自体かなり攻めてるとは思うのですが、さらに物語中に出てくるジョークやエピソードも結構際どかったり。

過激さとほのぼのさ、笑いと感動、そのバランス感覚に優れた作品だなと感じました。

普通に笑えて、自然に泣ける映画だと思います。

 

元気をもらえる

この作品では、基本的に皆なにかしらに失敗しています。

夢は叶わないし、大事なものをなくしたり、傷付いたりします。

それでも最後、この家族は多分ちょっと幸せになっているし、見ている私もちょっと幸せでした。

なにも持っていなくても、なにも勝ち取らなくても、たどり着く幸せの形ってきっとあるんだろうな、と思えました。

それは成功とか失敗とかそれ自体にはなくて、成功しても失敗してもそれを共有できるような存在だったりするのかなと感じました。

がんばって努力して何かを得るのはもちろん素晴らしい体験だと思いますし、そこに至るまでの過程で得るものもたくさんあると思います。

ただ、もしもそこで勝ち取ることができなくても、そのことに絶望することはないし、戦って勝つことが人生ではないよな、と思いました。

失敗したり、がんばれなくなったときに見ると、きっとたくさん元気をもらえるんじゃないかと思います!

 

 

オリーヴちゃん可愛いですし、一家のはちゃめちゃ具合に笑える楽しい映画です。

笑いたい人にも、泣きたい人にも、元気になりたい人にも、感動したい人にもオススメできるオールマイティな作品です!

見たことのない方は、ぜひ一度見てみてくださいね!