「僕」という一人称の魅力
皆さん、好きな一人称はなんですか?
私は断然「僕」です。中でも漢字で「僕」というのがベストですね。
なんせ女子高生時代にはこじらせて自分のことを「僕」と言ってしまっていたくらいですから。いわゆる僕っ娘(ぼくっこ)というやつですね。
そもそも好きな一人称ってなんだよ、って思った方もいらっしゃるかもしれませんが、今回はこの「僕」という一人称の魅力について考えてみたいと思います。
一人称のイメージ
そもそも、なんで「僕」という一人称に特別な魅力を感じているのか考えてみたのですが、恐らくその一人称に対して、ある種のキャラクターをイメージしているからではないかと思います。
ということは、他の一人称に対しても何らかのイメージを抱いているのかも、ということで、少し考えてみました。
一般的に使われる主な一人称は、私・僕・俺・自分などでしょうか。
一旦この4つの一人称に対して、私が持っているイメージを見ていきます。
私
女性の場合は、ごくごく一般的で特にイメージというものはありません。
男性でも公的な場では一般的ですが、通常の会話で使用している場合は、丁寧な人というような印象を抱きます。
頭に浮かんだ人物像的には、眼鏡のサラリーマンという感じです。
僕
優しく、ナイーブな印象があります。あとは文化系という勝手なイメージ。
穏やかさや冷静さも感じられます。
本を読む青年といった感じでしょうか。カーディガンとか着てそうです。
俺
自信家で力強いイメージです。少し乱暴な感じもします。
サッカー部やバンドマンなど、今風に言えば「陽キャ」的な人物像が浮かびます。
自分
朴訥な印象で、不器用そうな感じがします。(「自分、不器用ですから」って感じそのままですね)
前に出ることや派手なことを好まず、誠実にこつこつと努力を重ねるイメージです。
職人さんみたいな感じでしょうか。
「僕」と言っていそうな男性が好みのタイプなだけ?
こうやって見てみると、私の場合、「僕」を使ってそうな男性が一番好みのタイプなんですよね。
つまり私は「僕」という一人称に惹かれているというより、「僕」という一人称を介して、そのイメージしている人物像に惹かれているだけなのかもしれないと思い当たりました。
穏やかで、繊細で、優しくて、本読んでそうで、カーディガンとか着てそうで、眼鏡似合っちゃいそうな感じの人物像に。
ただ、そう考えると、ではなぜ私は「僕っ娘」になってしまっていたのか、ここの説明がつきません。
「僕」が似合う異性に惹かれるだけであれば、自分自身がその一人称を使うという行動に出る理由にはならないからです。
「僕」の属性を持つ女性への憧れ?
自分自身が「僕」という一人称を使うということは、自分が「僕」という一人称に対して抱いているイメージを、自分自身にも適用させたいということの表れと考えることができるのではないでしょうか。
先述の通り、穏やかで、繊細で、優しくて、本読んでそうで、カーディガンとか着てそうで、眼鏡似合っちゃいそうというのが私が「僕」という一人称に対して抱いているイメージなのですが、これをそのまま女性にすると、なるほど、女性としても魅力的な感じがします。イメージは控えめな色白黒髪美少女です。
ただ、控えめな色白黒髪美少女というだけなら、一人称自体は「私」で充分ですね。
ここで敢えて「僕」を使う理由はなんでしょう。
想像してみてください。
女性が「僕」という本来ならば男性が用いる一人称を用いることで、なんだか複雑な魅力を醸し出すような気がしませんか?
女性らしい穏やかさ、繊細さに少年っぽさが加わり、どこかとらえどころのない印象になりませんか?
こうして考えてみると、私は「僕」という一人称の持つ少年のイメージを、間借りしようとしていたのかもしれません。
女性が普段の会話で使える一人称は基本的に「私」だけ
こうやって書いていて気付いたのですが、女性が普段使いできる一人称ってほぼ「私」だけなんですね。
それに比べて男性は選択肢の幅が広いように感じます。
「僕っ娘」「俺っ娘」なんて特別に呼ばれますが、もしかすると、自分のキャラクターを表せる一人称がないために、一般的には男性用である一人称を口にしてみているのかもしれないなとも思いました。
別に一人称でキャラクターを表現する必要は本来はないのかもしれませんが。
現在は人前で「僕」ということもなくなった元僕っ娘な私ですが、未だになんか詩的っぽいことを考えたりする時は「僕は・・・」みたいに考えちゃっていることもあるので、ある種のキャラクターを飼っているような状態なのかもしれないです。中二病ですかね(笑)
「僕」という一人称の魅力、というよりは、「僕っ娘」に関する考察みたいになってしまいましたが、男性でもやはり「僕」って言う人は素敵だなと思っています。
穏やかで繊細で文化系な人でも、普通に「俺」を使う人が多いのはわかっているので、萌え的な意味でなにかをこじらせている気がします(笑)
とりあえず、今「俺」を使っている男性は、たまに「僕」って言ってみると、私みたいな僕萌えの女性に受けるかもしれないので、(あまりいないと思いますが)気になった方は試してみてください!