アラサーニートの雑記帖

アラサーニートが感じたことや日々の出来事などを綴る雑記ブログです。

面白クレームや心に残るエピソード!コールセンター勤務の実情と思い出

私が現在アラサーでニートなのは皆さんご承知のことかと思いますが、前職は事務職、その前はコールセンターで働いていました。

大学時代のアルバイトでは飲食店と家庭教師の経験があります。

そういえば今まで働いていたときのこと全然書いたことがないなぁ、とふと思いついたので、今後ちょっとずつ書いていこうかなと思います。

今回は、ネタも豊富なコールセンター勤務時代の思い出を語っていきます!

 

業務内容や雇用形態など

一応簡単にまとめておきます。

  • 業務内容:コールセンター(携帯電話会社のお客様窓口・受電のみ)
  • 雇用形態:派遣(1ヶ月更新)
  • 給与:時給1200円くらい
  • 休日:週休2日シフト休(コールセンター自体は年中無休★)
  • 就業期間:大学卒業後すぐ~半年程度

某大手携帯電話会社のお客様センターで、主に支払いや料金プラン、端末操作に関するご案内をしていました。

当時はちょうどiPhoneが出たばかりで、ガラケーからの移行やappleIDなど、iPhoneの操作に関する問い合わせが多かったです。

大学卒業を間近に就職先が決まっていなかった私は、とりあえずの食い扶持を稼ぐために求人情報を検索し、もともとは受付事務のような案件を希望して派遣登録。

しかし、希望の案件は埋まっているということで、コールセンター案件を紹介され、時給も高かったためそちらを受けてみることに。

卒業後すぐから働き始めました。最初の3日間ほどは座学、そこからしばらくOJTがあって独り立ちといった感じでした。

ただ、精神的に厳しくなり、半年ほどで契約延長せずに辞めてしまいました。

 

とってもいろんな人がいる

半年勤めてすごく実感したのは、世の中にはほんっとーにいろんな人がいるのだということ。

もちろん、大学を卒業するまでも色々なタイプの人と出会い、接してきてはいるのですが、中学から受験をして地元の公立を離れ、高校、大学と似たようなレベルの人たちの集まりの中で過ごしてきた私には、コールセンターで働く中で出会う人たちの幅広さは想像を超えるものがありました。

「携帯電話」というツールの普及をすごく感じた経験でもありました。

さて、幅広い層のお客様から電話を受けるコールセンターではご連絡頂く内容も様々、お客様のタイプも様々です。

個人的に印象深かった体験をいくつか紹介します。

 

なんでかけてきたんだろう・・・?

コールセンターといえばクレームはつきものです。

明らかに会社側が悪いな、申し訳ないなというご尤もなご意見もあれば、正直知らんがなと思うような言いがかりや言いがかりにすらなっていないレベルのものもありました。

一番ビックリしたのは、「お前もうしゃべるな」と言われたこと。

受けていた内容はもうすっかり忘れてしまったのですが、理不尽系のクレームでした。

しかも、しゃべるなと言われてじゃあお客様がしゃべるのかと言うとそういうわけでもなく、お客様もしばらく無言です。

お客様「・・・・・・」

私「・・・・・・あの」

お客様「聞きたくないって言ってるやろ!」

私「・・・」

みたいな不毛なやり取りが続きました(笑)

私のいたコールセンターでは、どんなに理不尽な内容でも、なにを言われても、基本的にオペレーターからは電話を切ってはいけないというルールがありました。切っても良いのは電波状態が悪い場合や、無言が2分以上(だったかな)続いた場合のみ。原則それもリーダーに許可をとってからになります。

このときもどうしようもなくなってリーダーを呼んで、なんとか代わってもらった記憶があります。

電話窓口に連絡しておいて、お前はしゃべるな!そして自分もしゃべらないという、謎のお客様でした。なにがしたかったんだろう・・・?

 

履歴の数がすごいお客様

コールセンターでは、お客様が番号通知でかけてきてくださっていて、以前にもご利用経験のある方であれば、お電話がつながった際にオペレーターの画面にお客様情報が呼び出されます。

この瞬間に「しまった・・・」と思うお客様がいます。

履歴の数が多いお客様です。

コールセンターにかけてくる方の中には、単に暇つぶしやストレス発散のためだけにかけてくる方がいらっしゃいます。そしてそういう方は大抵何度もかけてこられます。常連です。

パッと見て履歴の多いお客様は不毛なクレーマーである可能性が高いのです。(もちろん一概には言えませんが)

そして常連さんは大体皆様毎回ほぼ同じ内容のお話をされます。

それまで対応したオペレーター達の残した報告内容を読みながら、あー同じだなーとある種様式美のようなものすら感じながら、恐らく前回や前々回と全く同じように対応することになります。

こうしてまた履歴に新しいけれど新しくない1行が追加されるのでした。

 

ゾッとした電話

携帯電話会社のコールセンターでは住所変更や通話履歴の発行などを電話で承ることもできます。

そのいった個人情報に関わる内容の場合は、本人確認をとった上で進めていきます。

また、中にはご本人のみでなく家族まで権限のある手続きもあります。

ある日、男性から1本の電話が入り、家族の分の契約で手続きしたい、とのことだったので契約電話番号を伺い、本人確認に進もうとしました。

すると、呼び出された画面には精一杯目立つように注意書きが入っていました。

「●●という男性が、妻の契約と言って電話をかけてくるが、もう離婚していて、契約者はDVで逃げているところ。絶対になにも教えないで。契約があるかどうかも教えてはダメ。」

ゾッとしました。

電話越しで話す限りでは、物腰が柔らかく丁寧で、そしてそれがとても自然でした。

私は背筋が寒くなったまま、何の情報も渡さないように注意深くお話し、「なにもお答えできません」とお伝えして対応を終えました。

別にそれで怒り出すでもなく、終始普通のトーンだったのが逆に怖かったです。

 

思わず泣いてしまった操作説明

嫌な部分や怖いところばかりお話してしまったので、最後に私がコールセンターの仕事で一番印象に残っている体験を書きます。

それはiPhoneの設定操作に関するお問い合わせでした。

お客様は声の感じ20代~30代くらいの男性で、丁寧な印象の方でした。

AppleIDの設定をしたいというご希望で、iPhoneが出始めてすぐの時期で、何件も同じ内容の電話が入っていたので、私としては慣れた問い合わせ。データが消えたりする心配もない操作の案内でほっとしていました。

いつも通りにお客様に画面の表示などを伺いながら、操作を案内していたのですが、なかなか伝わりづらいのか、同じところで何度もつまずきます。

その度に画面遷移を確認して、再度説明していくのですが、なかなか進めません。

いつもなら15分もあれば終わる内容が30分経っても終わりませんでした。

それでも、途中で怒り出したり投げ出すわけでもなく、一生懸命に私の説明を聞き、お客様の状況を伝えてきてくださいます。

私自身もデモ端末で同じ操作をしながら、なんとか試行錯誤して進めていたのですが、小一時間ほど経ったころ、お客様から電話を一旦代わってもいいですか?と言われました。

電話口が女性に代わり、私が「お時間お取りしてしまっていて申し訳ありません。」と謝ると、女性は「こちらこそ申し訳ありません。私は母ですが、息子は少し障害があって、うまくできないところがあるみたいで・・・」とおっしゃいました。

それからはお母様相手に同じ操作をお伝えし、なんとか設定は完了しました。

お母様も機械に明るいわけではなく、代わって頂いてから30分ほどが経ってしまっていました。

私が最後に「本当に時間がかかってしまって、分かり辛くて申し訳ありませんでした。」とお伝えしたところ、お母様が「いいえ、丁寧にありがとうございました。息子のペースに付き合って頂いて、何度も丁寧に教えて頂いたみたいで、自分でできるところまでさせられたので良かったです。本当にありがとうございました。」と仰ってくださいました。

電話は2時間弱に及んでいたと思います。

 

対応が終わって、私は泣きそうになっていました。

辛い言葉を浴びせられることも多い中で、温かい言葉をかけてくださる方もいる。

そして、ただの端末操作だって、私でもちゃんと役に立っていることもあるのだということや、事情を抱えていても、一生懸命に生きて、他人にあんな風に優しくできるのだということ。

色んなことが頭の中で渦巻いて、しばらくは席で涙を堪えていました。

今思えば、もっと早く効率よく進められる手段があったかもしれませんが、あの時、私の未熟な対応にも優しく接して頂いて、気持ちも救われましたし、お客様対応というものについても改めて考える機会になりました。ありがとうございました。

 

 

つらつらと書いていたら長くなってしまいました。今回はここまでで。

他にもオペレーターの喫煙率の高さに驚いたり、もう辞めたいと思って辛かった時期に保留音でKinKi Kidsの『全部抱きしめて』が流れてきて泣きそうになったりとエピソードには事欠かない職場でしたが、毎日何があるかわからない、なにを言われるかわからないという状態に精神的に無理!と思って辞めてしまいました。

でも、時給は悪くないですし、オペレーターもお客様もいろんな人がいて面白いので、理不尽クレームなんか聞いていればいいんだから平気だよ!むしろ楽!と思えるようなタイプの方なら(実際に同期の女の子にいました)挑戦してみても良いかもしれません。

そのうち、飲食や家庭教師のことなんかも書いていこうと思います。